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脳梗塞における理学療法士からのアドバイス

脳梗塞における理学療法士からのアドバイス

更新日:2024年12月5日
発信者:社会医療法人ペガサス 馬場記念病院
監修者:魏 秀復(脳神経外科・副院長)

脳梗塞を経験された患者さまが再び自立した生活を取り戻すためには、後遺症への理解と適切なリハビリテーションが必要不可欠です。後遺症には麻痺や言語障害などが含まれますが、早期からリハビリテーションを始めることで改善の可能性が大きく広がります。本記事では、後遺症とリハビリテーションの基本、そしてご家族が果たす重要な役割についてご説明します。

目次

後遺症の理解:リハビリテーションの第一歩

脳梗塞後の後遺症は、患者さまの日常生活に大きな影響を与えるものですが、リハビリテーションにより機能の回復が期待できます。

<主な後遺症の種類>

  • 麻痺:片側の手足が動かしづらくなる症状
  • 感覚障害:触覚や痛覚が鈍くなる、または失われること。
  • 言語障害:話す、聞く、書くといった能力が低下する状態。
  • 認知障害:記憶や判断力に影響を及ぼす症状。

<対応方法>

  • 専門医の診断を受ける:後遺症の種類と重症度を明確にします
  • 症状を正しく把握する:患者さまとご家族が後遺症の内容を理解することで、リハビリへの意欲が高まります。
  • 早期介入:症状が確認されたら速やかにリハビリテーションを開始します。

リハビリテーションの重要性:機能回復と生活復帰を目指して

リハビリテーションは、後遺症からの回復を目指し、患者さまが再び生活を楽しめるように支える大切なプロセスです。

<リハビリテーションの効果> 

  • 身体機能の回復:麻痺がある部位の動きを取り戻し、日常生活に必要な動作を改善します。
  • 精神的な安定:小さな成功体験が患者さまの自信を育てます。
  • 生活の質向上:独立した生活に近づくことで、患者さまの満足度を高めます。

<対応方法>

  • 個別プログラムの活用:理学療法士と相談し、患者さまに適したトレーニングを行います。
  • 目標を設定する:具体的な目標を共有し、進捗を確認することでモチベーションを維持します。
  • ご家族の励まし:患者さまの努力を認め、前向きな気持ちを後押しします。

個別対応がもたらす効果:一人ひとりに合わせたリハビリテーション

リハビリテーションは、患者さま一人ひとりの症状に応じて柔軟に対応することが重要です。

<個別プログラムの設計ポイント>  

  • 段階的なアプローチ:短期目標(歩行の補助具の使用)から長期目標(日常生活の完全自立)まで計画を立てます。
  • 効果の測定:リハビリの進行状況を記録し、必要に応じて計画を調整します。
  • 包括的なサポート:患者さまの身体面だけでなく、精神面や生活面のサポートも重視します。

<対応方法>  

  • 家庭でのサポート:ご家族が日常生活でリハビリを補完できる簡単なエクササイズを学びます。
  • ロとの連携:理学療法士から進捗を定期的に共有してもらい、改善点を確認します。
  • 柔軟性を持たせる:患者さまの状態に応じてプログラムを見直しながら進めます。

ご家族の支援:リハビリテーションの鍵を握る存在

ご家族の協力は、患者さまがリハビリを継続し、成果を上げるための重要な要素です。

<ご家族が果たす役割>

  • モチベーションの維持:日々の努力を認め、一緒に成果を喜びます。
  • 生活環境の整備:リハビリを行いやすい環境づくりや、移動のサポートを行います。
  • 外部リソースの活用:訪問リハビリや地域の支援サービスを利用して、負担を軽減します。

<対応方法>

  • 前向きな言葉をかける:患者さまがリハビリに向き合う気持ちを高めます。
  • 定期的な情報共有:理学療法士や医療スタッフと連携し、効果的な支援を実施します。
  • 休息を取る:ご家族も無理をせず、長期的に支えられる体制を整えます。

まとめ

脳梗塞後の後遺症と向き合うには、患者さま自身の努力とリハビリテーション、そしてご家族の支援が不可欠です。早期に適切なリハビリを始めることで、患者さまの回復の可能性を大きく広げることができます。理学療法士や医療スタッフと力を合わせ、焦らずに一歩ずつ進めていきましょう。

監修者プロフィール

魏 秀復

脳神経外科・副院長

●職種・資格
医学博士
日本脳神経外科学会 指導医
近畿脳神経外科学会 評議員
日本脳卒中学会 指導医
日本脊髄外科学会 認定医
脊椎脊髄外科 専門医
日本脳血管内治療学会
日本脳神経外科コングレス

 

脳神経外科ではありますが、全例手術を行うのではなく、状態、症状に対して、確実かつ適切な治療を行います。また、外来診療のみでなく、救急でも即座に対応できるような体制をとっています。

よくある質問

リハビリテーションは、発症直後の急性期から開始することが推奨されています。早期にリハビリテーションを始めることで、運動機能や日常生活動作の回復が促進され、後遺症の軽減につながります。ただし、患者さまの全身状態を考慮し、医師や理学療法士と相談の上で開始時期を決定することが重要です。

リハビリテーションは、急性期、回復期、維持期の3段階に分けて行われます。急性期では、ベッド上での関節可動域訓練や筋力維持を目的とした運動が行われます。回復期には、歩行訓練や日常生活動作の練習が中心となり、維持期では、得られた機能を維持・向上させるための訓練が行われます。各段階でのリハビリテーション内容は、患者さまの状態や目標に応じて個別に設定されます

ご家族のサポートは、患者さまの回復に大きな影響を与えます。リハビリテーションの進捗状況を共有し、日常生活での自主トレーニングを見守ることが重要です。また、患者さまの意欲を高めるために、前向きな声かけや励ましを行い、必要に応じて専門家に相談することも大切です

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