【test】Easy-IC WEB広報誌

|WEB広報誌

退院準備期の心構えとガイド

退院準備期の心構えとガイド

更新日:2024年12月5日
発信者:社会医療法人ペガサス 馬場記念病院
監修者:吉田 礼子(入退院管理センター・センター長)

退院準備期は、患者さんとご家族が新しい生活を迎えるための重要なステップです。在宅医療への移行には、心構え、事前準備、そしてその場に応じた柔軟な対応が求められます。このガイドでは、安心して退院後の生活を始めるために、医療チームと連携した準備の進め方や、CURE(診療)、CARE(療養上のお世話)、SUPPORT(支援)を効果的に活用する方法をお伝えします。

目次

退院後に備える基本的な心構え

在宅医療への移行では、患者さまとご家族が新しい生活環境への理解を深めることが大切です。  

<ポイント:医療チームとの対話を重視する >

  • 医療チームに在宅医療の流れやサポート内容について積極的に質問しましょう。  
    「訪問看護師はどんな支援をするのか」「緊急時の対応方法はどうするか」など具体的に質問することで、不安を解消します。

<想定される不安とその対策 >  

  • 自宅での医療処置が難しい場合は?  → 訪問看護の活用や緊急連絡体制を退院前に確認。
  • 家族の負担が大きくなりすぎないか? → 地域の支援サービスやデイケアの利用を検討する。  

十分な説明を受け、在宅医療の全体像を把握することで、新しい生活に向けた安心感が生まれます。  

必要な機材や環境整備の準備

在宅医療では、適切な機材や環境を整えることが不可欠です。  

<準備が必要な項目の具体例>  

  • 酸素吸入器や吸引器など、患者さんに必要な医療機器。  
  • 動線を確保した家具の配置や手すり設置などの住宅改修。  
  • 温度や湿度を調整する空調設備。  

<整備を進める手順>

  • 医療スタッフとの相談:必要な機材や環境を確認し、操作方法を学びます。  
  • 家庭環境のシミュレーション:退院前に実際の動線や設置場所を確認します。
  • 費用や助成制度の調査:自治体の支援や介護保険の適用範囲を調べましょう。  

計画的な準備により、退院後の生活がスムーズに始められます。 

家族や支援者の役割分担

在宅医療の負担を軽減するためには、ご家族や支援者の役割を明確にすることが重要です。  

<具体例:役割分担のポイント>  

  • ご家族:日常生活のケア(食事、入浴の補助など)。  
  • 訪問看護師:専門的な医療ケア(服薬管理、健康状態の確認)。  
  • ケアマネジャー:外部サービスとの調整(訪問リハビリ、デイケアなど)。  

<実践例>  

  • ご家族でケアスケジュールを話し合い、役割を分担。  
  • リハビリテーションやケアの具体的な方法を専門職から学ぶ。  

明確な分担により、ご家族間の負担を軽減し、患者さまを支える体制が整います。 

CURE・CARE・SUPPORTの活用

退院後は、CURE(診療)、CARE(療養)、SUPPORT(支援)を組み合わせて活用することが大切です。  

<課題と対応例>

  • CURE(診療):定期的な訪問診療や外来受診を計画。  
  • CARE(療養):訪問看護やリハビリを通じて日常生活のケアを支援。  
  • SUPPORT(支援):デイケアや介護サービスを活用してご家族の負担を軽減。  

<実践例:外部サービスの活用>  

  • 訪問看護を週2回利用し、必要な医療処置を専門職に依頼。  
  • デイケア施設を利用して、ご家族がリフレッシュする時間を確保。  

これらのサービスを活用することで、患者さまとご家族が安心して暮らせる環境を整えられます。  

まとめ

退院準備期は、患者さまとご家族が新しい生活を始めるための大切な期間です。医療チームとの対話を通じて在宅医療への理解を深め、適切な機材や環境を整え、ご家族や支援者と協力しながら役割を分担することで、不安を減らし安心して日々を過ごせます。在宅医療は、一人で抱え込むものではありません。ご家族の支えが患者さまの笑顔につながり、またその過程で地域の支援を上手に活用することで、心穏やかで豊かな新生活を実現できます。

監修者プロフィール

吉田 礼子

入退院管理センター・センター長

●職種・資格
入退院支援看護師

 

入院前から患者さまが安心して医療を受けられるよう、一人ひとりの状況をしっかりと把握し、入院中はもちろん退院後も含めた一貫した支援を管理しています。院内の連携だけではなく、地域とのつながりで、切れ目のない医療を提供していきます。

よくある質問

訪問看護や地域の緊急連絡体制について退院前に確認することで対応が可能です。

酸素吸入器などの医療機器、住宅改修、空調設備の整備が挙げられます。医療スタッフと相談して計画を立てましょう。

デイケアの利用や訪問看護の活用、ケアマネジャーを通じた外部サービスとの調整が有効です。

サインイン

新規登録

パスワードをリセット

ユーザー名またはメールアドレスを入力してください。新規パスワードを発行するためのリンクをメールで送ります。